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ワクチン接種後の痛み・SIRVA

ワクチンを打った後から腕が痛い、肩が上がりにくい。。などの

症状はありませんか?

肩に炎症が起きているかもしれません。

ワクチン接種後の痛みは思ったより難治化するケースが多く、

できるだけ早期の治療介入が重要です。

痛みが長引く前に一度ご相談いただければと思います。

 

ワクチン接種後の腕、肩の痛みについて

コロナウイルスワクチンを含め、多くのワクチンが筋肉注射で投与されます。すごく多い訳ではありませんが、一定数その接種後から肩や上腕部の痛みを自覚される方がいらっしゃいます。その状態はSIRVA(シルバ)といい、Shoulder Injury Related to Vaccine Administrationの事で、肩へのワクチン注射後に生じる肩関節障害のことです(1)。簡単に言うと、人工的に五十肩・肩関節周囲炎を作ってしまう事ですが、日本ではまだあまり認知されていません。

 

SIRVAの原因

古典的な医学の教科書によると、筋肉注射は肩峰から3横指下とされていますが、その方法だと滑液包という場所に薬液が流入することがあります。薬液が滑液包に流入すると滑液包炎を引き起こし、五十肩に移行する可能性があります。そのため奈良医科大学の筋肉注射のマニュアルでは、腕をおろした状態で脇の高さに投与するといいとされています。

奈良医科大学HP   筋肉注射手技マニュアルより転載

 

SIRVAの症状

五十肩、肩関節周囲炎に類似します。可動域制限や夜間痛などの症状を自覚し、痛みで眠れない事もあります。進行すると拘縮し、関節周囲の滑液包や筋が癒着して可動域制限が長期に残る事もあるので、早めの治療が重要です。

 

SIRVAの治療

まずは消炎鎮痛薬や湿布などの貼付薬、程度によっては超音波ガイド下に滑液包や肩関節内へのステロイド注射や運動器カテーテル治療を検討します。特にコロナワクチンによる肩・上腕部の痛みは通常の肩関節周囲炎よりも改善まで時間がかかる事が多く、早期治療が重要と考えます。

 

超音波ガイド下ステロイド注射

痛みの部位にもよりますが、超音波ガイド下に滑液包にステロイド注射を行います。報告によると1-数回の注射で改善することが多いですが、難治性の場合は運動器カテーテル治療などを検討する事もあります。ステロイド注射の場合は年間で投与できる目安の量があり、繰り返し投与すると腱や靱帯を萎縮・断裂させる可能性があるので、頻回の投与はおすすめできません。

 

超音波ガイド下 肩峰下滑液包(けんぽうかかつえきほう)への注射の実際

 

 

運動器カテーテル治療

ワクチン接種後の痛みのように慢性炎症に伴う痛みの場合、病的新生血管(モヤモヤ血管)が超音波検査などで確認できる事が多いです。運動器カテーテル治療はこの異常血管だけをフタ(塞栓)し、炎症を改善し痛みを緩和する方法です。基本的には1回で完結する治療法となります。

運動器カテーテル治療の詳細はこちら

 

参考文献:

(1) Atanasoff S, et al. Shoulder injury related to vaccine administration (SIRVA). Vaccine. 2010;28(51):8049–52.

(2) Batra S, Page B. Shoulder injury related to vaccine administration: case series of an emerging occupational health concern. Workplace Health Saf. 2021;69(2):68–72.

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