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運動器カテーテル治療

痛みの最新治療、

運動器カテーテル治療始めました。

直径1mmのカテーテルを用いる非常に負担の少ない治療法です。

肩関節周囲炎、変形性膝関節症、ジャンパー膝やアキレス腱炎などの腱炎付着部炎など、

あらゆる部位に適応されます。

是非一度ご相談ください。

 

運動器カテーテル治療とは

慢性炎症に伴う肩関節周囲炎、変形性膝関節症、ジャンパー膝やアキレス腱炎などの腱炎付着部炎では病的新生血管(モヤモヤ血管)ができている事が多いです。運動器カテーテル治療はこの異常血管だけをフタ(塞栓)し、炎症を改善し痛みを緩和する方法です。基本的には1回で完結する治療法となります。

 

運動器カテーテル治療のメリット

慢性炎症に伴う治療としては保険診療ではステロイドの注射などがありますが、ステロイド注射は腱や靭帯を萎縮させる副作用があり、複数回投与することで腱がダメージを追うことがあります。運動器カテーテル治療では腱などの組織にダメージを与えることなく、炎症・痛みを改善させることが可能です。

 

なぜ運動器カテーテル治療で痛みが改善するのか

なぜ病的新生血管(モヤモヤ血管)が痛みの原因となる理由として、大きく3つがあると考えています。

 ①モヤモヤ血管が炎症細胞の供給路になってしまうから

 ②モヤモヤ血管の周りに神経細胞が増えるから

 ③モヤモヤ血管により動脈と静脈の間にシャント(ショートカット)ができ、虚血の状態になるから。

まず①の理由として、そもそもモヤモヤ血管は異常な血管です。正常の血管と異なり血管壁がもろく、孔がたくさん空いている不完全な状態です。その孔から炎症細胞が血管の外に漏れ出てしまうことで、長引く炎症の原因となります。②の理由としては異常な血管の周囲には神経細胞も増え、痛みの感覚を増幅させてしまいます。③はもやもや血管が増える事により、時に動脈と静脈の間にショートカットを作ります(シャント形成)。血管が増えるというと一見血流も増えると思われがちですが、実際は末梢の血流は実質的には減少しており、虚血により痛み・こりを感じます。

病的新生血管(モヤモヤ血管)についてはこちら

 

対象疾患

適応疾患は下記のように多岐に渡りますが、効きやすい病気とそうでないもの、また同じ病気の中でも効きやすい状態とそうでない状態があります。是非一度ご相談ください。

 

①肩

・肩関節周囲炎

・ワクチン接種後の痛み(SIRVA)

・肩こり、頚部痛

②膝

・変形性膝関節症

・ジャンパー膝(膝蓋腱炎)

・鵞足炎(膝の内側下方の痛み)

・人工膝関節置換術後の痛み

・膝蓋下脂肪体炎(膝前方の痛み)

・オスグッド・シュラッター病

③肘・手首の痛み

・テニス肘・上腕骨外側上顆炎(肘の外側の痛み)

・ゴルフ肘・上腕骨内側上顆炎(肘の内側の痛み)

・TFCC損傷(小指側の手首の痛み)

④足の痛み

・アキレス腱炎

・足底腱膜炎

・有痛性外脛骨・外脛骨障害

⑤腰、股関節、殿部の痛み

・変形性股関節症

・非特異的腰痛(椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、MRIで原因がない腰痛)

・ハムストリングス付着部炎

⑥その他の痛み

・帯状疱疹後神経痛

・乳房術後の痛み(PMPS)

・肋軟骨炎

 

運動器カテーテル治療の流れ

問診、身体所見、超音波検査、MRI検査などから適応があるかどうかを総合的に判断します。治療自体は1部位およそ30分程度ですが、その後院内で1時間ほど安静にしていただく必要がありますので、トータル2時間ほど見ておいてください。

運動器カテーテル治療自体はおかざき足の血管外科・痛みのクリニックではなく大府市の宮田整形外科・皮フ科もしくは提携病院の血管造影室での実施になります。

 

運動器カテーテル治療の費用

健康保険は適用されず全額自費診療になります。

詳細な料金表はこちらをご覧ください。

 

運動器カテーテル治療の効果

それぞれの疾患によって異なりますが、高い効果が期待できる疾患だと85-90%程度の方が改善を自覚しています。変形性膝関節症や肩関節周囲炎、テニス肘(外側上顆炎)など海外・国内から多数の報告(査読付き雑誌での論文)が見られ、特に変形性膝関節症に対する運動器カテーテル治療は海外学会でトピックの一つとなっています。(Genicular artery embolization(膝動脈塞栓術)単独のセッションがあるほどです)

 

運動器カテーテル治療の副作用やデメリット

ここまでメリットばかり述べてきましたが、副作用については大きく2つあります。①穿刺部内出血 ②造影剤や塞栓物質(抗菌薬)に対するアレルギー反応 が挙げられます。①の穿刺部内出血は穿刺の部位にもよりますが、手首や肘関節で穿刺する場合に、内出血が強く出て術後一定期間痛みを感じる場合があります。②については事前に前側の既往や造影剤アレルギーの既往などを確認し、術中もバイタルサインを確認し注意して治療を行っています。

また副作用ではありませんが、運動器カテーテル治療の最大のデメリットはやはり費用が高いことだと思われます。残念ながら事実として今まで運動器カテーテル治療を実施しても改善しなかったケースもあります。そのあたりは外来で丁寧に説明させて頂きますので、お気軽にご質問くださいませ。

治療は症状などと合わせて適切な治療を選択していきます。診察やご相談は愛知県大府市の宮田整形外科・皮フ科でも対応可能ですので、お近くの方は是非そちらを受診ください。

 

運動器カテーテル治療と動注治療との違い

モヤモヤ血管(慢性炎症に伴う病的新生血管)に対する治療として運動器カテーテル治療と動注治療があります。それぞれ一長一短ありますが、例えば足底腱膜炎に対する動注治療を例として説明します。足底腱膜炎では後脛骨動脈の治療を行いますが、運動器カテーテル治療であればより末梢の細い分枝までカテーテルを持っていき、より選択的に薬剤を投与することが行うことができます。一方、動注治療では後脛骨動脈の本幹から薬剤を投与するため、投与しなくてもいい領域まで薬剤が流れてしまいます。詳細は診察時説明させて頂きますが、下記の図もご覧頂ければと思います。

 

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