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変形性膝関節症(膝の痛み)

レントゲンで異常がないのに膝が痛い?

長く歩くと膝が痛い。
ヒアルロン酸注射をしているが、あまり効果がない
そのような経験はありませんか?
膝の治療にも新しい治療選択肢があります
是非一度ご相談ください。

変形性膝関節症とは

変形性膝関節症とは、膝関節内の軟骨がすり減り、露出した軟骨の下の骨(軟骨下骨)が衝突し、痛みや変形を生じる病気です。変形性膝関節症は、女性が男性の約2倍多く、特に60歳以上、太った方に多い傾向があり、日本における患者数は65歳以上では55%と高いため、国民病と言われています。

日本整形外科学会 変形性膝関節症パンフレットより転載

 

変形性膝関節症の原因

加齢による関節軟骨のすり減りや筋力低下、女性、肥満、骨粗鬆症などが挙げられます。女性ホルモンは腱や関節を柔軟に保つという作用を持っているため、減少することは関節の炎症を起こしやすくなる原因になります。

変形性膝関節症の診断

レントゲンで関節のすき間が狭くなっている事、また骨の棘(骨棘)を確認します。最近は超音波検査の進歩によりレントゲンで確認できない早期の骨棘や靭帯・腱・半月板の状態、水が溜まっていない確認します。場合によってはMRIな血液検査により詳細な評価を行います。

変形性膝関節症の治療

初期であれば消炎鎮痛薬や湿布などの貼付薬の投与を行い、理学療法は初期から併用していきます。装具(足底板やサポーター)を使用する事もあります。

治療法としては、保険診療の範疇であればヒアルロン酸関節内注射やステロイド関節外注射を実施します。しかし変形の程度によっては効果が限定的となるケースもあります。しかし手術をする程ではない中等度の変形の方もいらっしゃり、下記の図のように保険診療の範疇では効果的な治療法がないのが実情です。その場合は自費診療になりますが、運動器カテーテル治療やPRP治療を検討します。変形が強く進行した高度の変形の場合は、年齢や基礎疾患にもよりますが手術を検討する事が多いです。どのステージ変形性膝関節症でも理学療法は必須になると思われます。

 

 

運動器カテーテル治療

変形性膝関節症のように慢性炎症に伴う痛みの場合、病的新生血管(モヤモヤ血管)が超音波検査などで確認できる事が多いです(図左)。運動器カテーテル治療はこの異常血管だけをフタ(塞栓)し、炎症を改善し痛みを緩和する方法です。
基本的には1回で完結する治療法となります。運動器カテーテル治療は体の様々な疼痛に実施されていますが、国際的には変形性膝関節症に対するエビデンスが最も多く、最も効果的な場所と考えています。

運動器カテーテル治療の詳細はこちら

 

切らない膝関節注射(自費診療)

切らない膝関節注射は、患者様の自己組織を疼痛部位に直接注射する治療法です。自己組織(血小板)には主に「血液を固めるはたらき」と「組織の修復を促す成長因子を出すはたらき」があり、後者の能力を使って、自分自身がもともと持っている修復力を引き出すことができる治療法です。

切らない膝関節注射の詳細はこちら

手術

上記のような保存的治療で痛みが緩和しない高度な関節の変形や軟骨の菲薄化を伴う場合手術が検討されます。多くは人工関節による治療法が選択されますが、骨切り術などいくつか選択肢があります。手術が必要な場合は適切な医療機関に紹介いたします。


治療は症状などと合わせて適切な治療を選択していきます。

(文責:医師・医学博士 藤原圭史)

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